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糖尿病の仕組み

9月18日の記事で糖尿病の種類について書きました。今回はもう少し踏み込んで糖尿病の症例に関して書こうと思います。

糖尿病→高血糖というイメージは多くの人が持っていると思います。では、普通の人はどのようにして高血糖にならないようにコントロールしているのでしょうか。
そこを考えるためにはまず身体が糖分をどの様に利用するかを考えなければなりません。摂取した炭水化物は消化され糖分になり、血液を通じて全身に流れます。この時点では糖分は身体に吸収されずエネルギーとして活用できません。ここで、血糖の上昇を感知した膵臓がインシュリンを分泌し、それが仲立ちすることで糖分が細胞に吸収されエネルギーとして活用できるようになります。このことからインシュリンは血糖値を下げるホルモンと呼ばれるのです。エネルギーとして使われなかった糖分はインシュリンによって肝臓で脂肪として蓄えられます。こうして健常者は血液中の糖分を上手く利用し、高血糖にならないようにしているのです。

それでは、インシュリンが分泌されなかったりインシュリンが効かないとどうなるでしょうか。先述の通りインシュリンが無ければ糖分は吸収されません。つまり血液中に残ってしまう=血糖値が上がってしまうというわけです。これが高血糖になる原因です。糖分はエネルギー源なので基本的には余った分も貯蔵されますが、余りにも高血糖になると尿に紛れ込んでしまいます(糖尿病という名前の由来です)。そして血糖値が高いと血管を痛めてしまい合併症を引き起こします。
先ずは、「糖尿病→高血糖→インシュリン不足→代謝の病気」「糖尿病→高血糖→血管を痛める→全身の病気」ということを知っていただきたいです。

では、何故インシュリンが不足するのかという根本的な問題ですが、これが1型と2型の違いでもあります。
1型→原因は不明だが自己免疫機能がインシュリンを作るβ細胞を破壊し、そもそもインシュリンが作れなくなる
2型→膵臓がインシュリンを分泌するが、過食などにより高血糖になるとその分膵臓の負担が増えるため最終的に膵臓が疲弊しインシュリンの分泌が衰える。又、肥満などによりインシュリンの効きが悪くなる。
原因が異なるため、治療方法も変わっていきます。
1型は体内でインシュリンが分泌されないため外部から注射という形で補う必要があります。なので、インシュリン注射を怠ると1型糖尿病患者は確実に死にます。インシュリンが発見されるまで必ず死ぬ病気と呼ばれていた理由はここにあります。又、そもそもインシュリンがないので2型患者が使うような血糖降下剤は一切効きません。
2型はβ細胞が破壊されたわけではないので膵臓を休ませたり、インシュリンの効きがよくなるようにすれば外部注射に頼らなくても血糖値をコントロール出来るようになります。なので、インシュリン注射はどちらかと言えば最終手段であり、基本的には食事療法(糖分が飽和しないようにカロリー制限など)や運動療法(インシュリンの効きを良くするために脂肪を落としたり代謝を良くする)が行われます。生活習慣の改善から入るわけです。他にもインシュリン注射とまでは行かなくても血糖降下剤を経口摂取する薬物療法もあります。
一般に1型患者には食事療法と運動療法は余り関係ないと言われますが、これらは健康的な生活には必須のものですから怠ると1型と2型を併発するような事になります。同様に2型患者の人もこの2つを蔑ろにして薬物療法に頼っても無駄です。どんどん膵臓が疲弊してインシュリンの効きが悪くなり、進行していきます。
いずれにせよ、インシュリンがしっかり働くような環境をつくり上げるという点では同じです。同じ病気なのですから。

ところで、どこからが糖尿病なのでしょうか。血糖値とHbA1cという2つの基準があります、
まず血糖値という言葉ですが、読んで字のごとく血液中に含まれる糖分の量を表すものです。「糖尿病⇒血糖値が高くなる」が真なので「血糖値が高い⇒糖尿病」と診断されます。但し、血糖値はその瞬間瞬間の値です。つまり、検査日の前日から絶食しておけば糖分の元である炭水化物がないのですから血糖値は上がりません。
そこで、HbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)という指標もあります。これは糖と結合したヘモグロビンの割合を表します。血糖値が高い⇒血液中に糖分が過剰にある⇒糖と結合するヘモグロビンの数も増える、よってHbA1cが高い⇒糖尿病、というわけです。こちらの指標の利点は、ヘモグロビンの寿命が約4ヶ月であることから、凡そ平均して1~2ヶ月の血糖状態を評価できるということです。つまり、1日2日絶食したくらいではHbA1cの値はそうそう変化せず、仮に現時点の血糖値が良くてもHbA1cが悪ければ血糖コントロールが上手く行っていない事が分かります。
ちなみに、健常者の血糖値は70~110、HbA1cは4.3~5.8%です。私が病院に行った時の血糖値が690、HbA1cが14.7%であったことの異常性がお分かりいただけるでしょう。普通に昏睡していた可能性もあるらしいです。
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プロフィール

hi-lite

Author:hi-lite
北海道出身
北大理学部を中退、理科一類を経て東大工学部へ進学
Twitter:@hilite69
趣味は書道、ドライブ
2014年9月より1型糖尿病(IDDM)患者

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