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糖尿病患者の食生活

私は注射が大嫌いで、11歳にもなってインフルエンザの予防接種を嫌がり病院から脱走しようとした事があります。しかも大の甘党で、羊羹は切らずにかじって食べるわカルピスは原液で飲むわガムシロップや練乳をそのまま飲むわでとんでもないガキでした。その時母に、「そんなに甘いものばっか食べて、糖尿病になったら毎日注射を打って、ご飯も食べられないからコンニャクと豆腐(私は当時嫌いで食べれられなかった)をずっと食べるんだよ」と脅されました。
10年前の話ですからその頃は今と比べると糖尿病がそこまで脅威だと認識されていなかったような気もします。さて、この糖尿病患者のステレオタイプが実際の所どうなのか知っている人はどれ程いるのでしょうか。40代を超えた方々は周りに糖尿病患者・予備軍が増えてくるので話を聞く機会も多いでしょうが、若い人にはピンと来ないのではないでしょうか。
事実、私も友人に「お前、もうラーメン食べられないのか…」と言われてしまいました。血糖コントロールの状態、糖尿病の種類や進行具合、合併症の有無によって変わってはきますが、今回は糖尿病患者の食生活について書こうと思います。
※私はだたの患者で医者ではありません。数値の根拠等は極力明示しておりますが、私の主観も混在しております。私が読んだ資料、主治医から聞いた話などを元にしてはいますが、患者視点の考えが含まれている事にご注意下さい。
糖尿病患者が何らかの形で食事制限を受けることはかなり多くの人が知っている所でしょう。しかし、罹患していない人は制限の目的・内容までは余り知らないと思います。糖尿病患者が増加している今、予備軍の人が進行を食い止めるためにも、糖尿病の食事療法を知ることは有意義だと言えます。

先ず、2型糖尿病患者の方ですが、こちらは肥満が原因となることが多く、事実患者の半数は肥満を抱えているとも言われます。なので諸悪の根源でもある肥満を解消するために健康的な食事を実施していく必要がります。具体的にはカロリー制限とバランスの良い食事が重要となってきますが、これはかなり厳しいものです。活動レベルが低い成人男性が1日に摂取するカロリーの基準はおよそ2300kcalとされています(参考資料1)。一方、1日に必要なカロリーは軽い仕事の人で『標準体重×25~30』とされており(参考資料2)身長170cmの人だと1800kcal以下にすることが求められます。糖尿病患者はこの数値を目標にすることとなります。しかしながら、実際に食べてみるとわかりますがコレは文字通り”必要な”カロリーでしかなく、カツ丼2杯で足が出ます。ただでさえ痩せ細っていた(45~6kg)上に入院して殆どゴロゴロしていた活動レベル最底辺の私でさえ、1800kcalだと体重が少しですが減りました。それを目標とするのですから―ましてや肥満の人が―中々に厳しく、確かに食べられるものは制限されます。
じゃあ朝を抜いて昼と夜に900kcalずつ分配すれば良いじゃないかと思う人もいるかもしれませんが、そうすると血糖値の急上昇に繋がるので糖尿病患者は朝・昼・晩を大体均等にすることが求められます。これが中々辛いんですよ、夕飯が朝食と同じ量なわけですから、食べることくらいしか楽しみがない私のような人間には本当に辛いことです。

ここまで来て「糖尿病は血糖が問題となるのに、その血糖に影響を与える炭水化物は制限しなくて良いのか?」と疑問に思われる方がいるかもしれません。そこで、二つ目の条件である”バランスの良い食事”が鍵となります。
これは1日の摂取カロリーを6つの食品群からバランスよく摂取しなさいということです。1日の目標カロリーが1800だとして、これを全てご飯で賄うとか、肉で賄うとか、野菜で賄うとか、そういった偏食は許されません。それぞれのカロリー配分が決まっています。炭水化物は全カロリーの半分を目安にするよう指導されます。つまり、カロリー制限とバランスの2重フィルターによって間接的に炭水化物の量を制限しているのです。なのでカロリーだけ気にしてバランスが悪い、なんて食事は食事療法の目的から外れてしまいます。
そして、このカロリーとバランスの両立をするために栄養価がなくカロリーばかりの嗜好品(菓子類、ジュース、酒など)が必然的に制限され、どうしてもカロリーが過剰となる揚げ物系は控えるように言われます。しかし、他の食事のカロリーを下げてその分酒や揚げ物に充てるなどすれば食べられないわけではありません。勿論、バランスが良ければの話ですが。
一方、先述の「焦点となる血糖を上げるのは炭水化物だけなんだからそれを制限すれば良いだろ」という考えに基づいた食事療法もありますが、これに関してはいつか取り上げたいと思います。

さて、1型糖尿病の方ですが、こちらはそもそもインシュリンが出ないので食事療法だけで良くなるなんてことは絶対に起こりません。インシュリン投与が前提となります。とはいえ、食事療法をしなくて良いという訳ではありません。良好な血糖コントロールを行うためには、血糖値を上げる要因である食事を規則正しいものにした方が良いのは当然です。食事が乱れてしまうとインシュリンの必要量も血糖値もバラついて大変です。
時々、1型糖尿病患者は食べたらダメなものはないと言われます(事実私も主治医の先生に言われました)。私はコレを「コーラも飲める」と解釈しましたが、一度低血糖の時にブドウ糖の代わりにコーラを飲んで血糖値が300近くまで上昇したのを見てからは自粛しました。ソモジー効果による部分も大きかったとは思うのですが、低血糖改善の為には100mlで十分なのに久々のコーラだからと500ml飲んだ事が何よりも大きかったです。週に10L近く飲む事もあったのに、失明と透析の恐怖を考えたら容易に断てました。恐らく、何でも食べられるというのは食事に関することで、嗜好品はさすがに食べ放題とはいきません。けど、低血糖予防の補食としてバイトの合間にキャラメルやチョコレートを食べたり、運転前にジュースを飲んだりはしています。
※間食をする前にインシュリンを投与して高血糖にならないようにしたり、高血糖の時に別途追加でインシュリンを投与したりする方法もあります。しかしそれは完全にβ細胞が死滅した後の話で、私のようなβ細胞が僅かながら生きておりハネムーン期を長引かせる事が治療目標となる患者は下手なことをしない方が良いと言われました。ハネムーン期が終わったら指導内容が真逆になるとも言われたので、私の体験談を鵜呑みにはしないでください。ただ、1型糖尿病患者さんのブログなどを拝見すると長期間闘病されているプロの方が多く、発症して間もない頃の話は余り見れなかったのでその部分を知りたい人は少し参考(あくまで参考程度)にしてもらえると嬉しいです。

こう言うと結局制限ばかりかよと思われるかもしれませんが、なんと私は(多分他の1型糖尿病患者さんも)カロリー制限を一切していません。そもそも退院する時主治医の先生に「君には食べたらダメなものはない。君が先ずしないといけない事は規則正しい食生活をして太る事です。よく食べてよく運動して必要な脂肪と筋肉をつけなさい」と言われました。そりゃ退院時47kgしかなければそうも言われるでしょう。私はその言葉を都合よく解釈して糖質以外は全く気にしないで生活しています。肉を焼く時は大量の油を使いますし、そもそも大量の肉を食べます。けどなるべく歩くようにしています。血糖が高い時は積極的に歩いています。
好きな時におやつを食べられない事、元々大好きなご飯を控えめにする事以外は苦ではありません。モヒートなど甘いお酒は控えていますが、元々そこまでお酒を飲まないのでそんなに辛く無いですし、ウィスキーはたまーに飲んでいます。今年中には完全に禁煙するつもりです。タバコはただでさえ糖尿病で進行する動脈硬化を更に進行させるので最悪なのですが、本数も少なく(月1箱以下)、大好きだったおやつ・ジュース・ご飯を制限されている今、タバコまで失うと心が折れるので後3ヶ月だけは認めるつもりです。
という訳で、糖尿病生活も辛いことはありますがまだまだ元気でやっています。世の中にはもっと苦しい病気もありますしね。

出典
参考資料1 厚生労働省資料 http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/11/h1122-2a.html
参考資料2 厚生労働省HPより http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/seikatu/himan/meal.html
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プロフィール

hi-lite

Author:hi-lite
北海道出身
北大理学部を中退、理科一類を経て東大工学部へ進学
Twitter:@hilite69
趣味は書道、ドライブ
2014年9月より1型糖尿病(IDDM)患者

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